社員紹介 並河 豊
人と共存できるロボット、その夢の実現を追って。

安全性を含め、模索しながら機能アップ

2003年10月、人と共存できるロボットの製品化開発はスタートした。学生時代にはロボットの制御特性を研究しており、またそれまでの業務で培ったメカに関する知識も試してみたかったことからも、プロジェクトメンバーに選ばれた時は、「正直、面白そうだ」と思ったと言う。
「しかし実際に開発に携わってみると、予期しないことばかり。初めての試みなので、問題が起こった時の解決方法も一から考えねばならず、試行錯誤の連続でした」
今回のサービスロボットは、オフィスや百貨店など人が大勢いるところでの使用を想定している。そのため、例えば「万が一、自分の位置を見失った場合安全をいかに確保しつつ、どう動くか、どう復旧させるか」「エレベーターのボタンを押そうとして手を上げ、人に当たってしまう」など、最悪の事態もシミュレーションしながら、開発を進めていった。
「ロボットに搭載したカメラとセンサーで人が周囲にいることは認識できます。しかし人を感知するたびに動作をやめてしまったら、何もできなくなってしまいます」
安全性をどう担保していくか。すでにプレス発表されたプロトタイプのサービスロボットを実際に富士通研究所内で走らせ、様々な検証を行いながらデータを収集。それにより、一般販売用へ機能アップを行なっている最中だ。
ロボットはメカトロニクス、エレクトロニクス、ソフトウェアなど広範囲にわたった技術が総合的に集約されている。それだけに、今まで知らなかった多くの知識に触れることができ、技術者としてのスキルアップや、やりがいにもつながっていく。
新しいことに挑戦していけるのが魅力

現在、並河は主にロボット頭部の内部機構設計を担当している。頭部にはカメラが取り付けられており、周囲の人や物を認識し、高速で位置を判断している。また、マイクによって人の声の方向を検出し、呼びかけに応じて顔を向けることも可能だ。頭部は上下左右に旋回可能で、より人間らしい動作を目指していることは言うまでもない。
ロボットにある動作を行わせるためには、どんなセンサーや関節が必要か、メンバーで検討を行い、仕様を決め、具体的な設計に落とし込んでいく作業が続く。そのために、富士通フロンテックと富士通研究所の間に入り、とりまとめを行なっていくのも並河の役割だ。
「得意な金融端末の“モノづくり”の経験を活かし、社名の通り最先端技術を取り入れた、新しいことに挑戦していけるのが、うちの会社の強みであり魅力です」
人型ロボットと聞いて一般の人が連想するのは、人間と同じ動作ができるということ。その意味ではまだ発展途上で、人に近づけていくには多くのブレークスルーが必要だが、「人と共存でき、家庭にも入っていけるようなホームロボット。そんな究極のロボットを作っていけたら」と言う並河。今、その夢への第一歩となる、サービスロボットの実用化・量産化へ向けた、最終段階を迎えている。

開発に没頭する日々からリフレッシュするためにも、忙しい合間をぬって、大学時代のサークル仲間とスキーやテニスを楽しんでいる。プロジェクトメンバーは根っからのロボット(開発)好きな人が集まっており、配属当初は驚かされることもあった。
| 担当製品へのリンク |
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| 富士通サービスロボット「enon」 |


