社員紹介 伊藤 善規
最新技術をいち早く取り入れて、デバイスを動かすモノづくりの喜び。

激しい開発競争の中、バージョンアップに取り組む

伊藤善規が開発しているのは、HHT(ハンドヘルドターミナル)と呼ばれる業務用の携帯情報端末。主に倉庫やコンビニエンスストアなど流通業で在庫管理に使われているものだ。商品に付いているバーコードをスキャナで読み取ることにより、店頭で販売している人も在庫の状態がひと目で分かる。
「HHTに組み込むOSやミドルウェアといったソフトウェアの設計・開発を担当しています。ハードウェアを設計・開発している同じチームの人と共に、製品に改良を加えて次々にバージョンアップしているところです」
改良のポイントは、CPUの性能向上に伴って機能を高めていくことや、小型化、コストダウンなど。国内の大手電機メーカー数社が競合する市場で、開発競争は激しい。無線LAN、RFID、ICカードといった新しい技術にいち早く対応していく必要もある。
「最新技術に触れることができるのは、技術者としての喜び。また、アプリケーション・ソフトの開発と違い、組み込み系のソフトではデバイスを直接動かすので、モノづくりとしての面白味もあります」
デバッグのために米国へ出張、問題を解決

その一方で、新しい技術に挑戦する難しさを感じることもある。例えば無線LANの分野では、外国製の部品を使う必要があり、品質の確保に悩まされた。精度を高めるために、製品の不具合を洗い出すデバッグを部品メーカーと共同で行うことも多い。2004年夏には、伊藤が米国に飛んだ。
「ハードの専門家と二人で米国・テキサス州にのべ3週間ほど滞在し、部品メーカーと共同でデバッグに取り組みました。動作の不具合を見つけて、対応するプログラムのソースコードを読み、修正していく根気のいる作業です。問題が解決するまでは帰国できない状況だったので、正しく作動した瞬間は、思わずガッツポーズがでました」
このときの製品が「Multi Pad」の名前でいま発売されている。伊藤自身がスーパーやコンビニエンスストアなどでこうした製品を見かけることもある。
「正しく作動しているかどうか、ドキドキしながら見てしまう」
と伊藤は笑う。多くの人に使われている製品を開発している技術者ならではの醍醐味といえよう。もちろん製品は国内にとどまらず、米国、韓国、ヨーロッパなど世界中に輸出されている。
伊藤の今後の課題は、ハードウェアも理解できる技術者になることだ。
「製品の開発途中で問題が起きたときも、いまはハードウェアの担当者と一緒に取り組まないと解決できません。一人で問題解決できるようになることが目標です」



