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西村京太郎語る。

トラベルミステリー作品の第一人者で、十津川警部シリーズで知られる、ミステリー作家の巨匠、西村京太郎氏に氏の生い立ちからenon導入にいたるまでの、激動の人生についてお話いただきました。

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11年間勤めた役所を辞めた理由

戦後すぐ、第一回公務員試験を受け、警視庁そばの、人事院に入ったんです。進駐軍がきて、新しい人事制度を作ろうということになったんです。GHQが、それまで「役人」といっていたのを、「パブリック・サーバント」と言えといった頃です。
昭和35年は、松本清張さんが出てきた頃です。「点と線」が、ワッーと売れたんですね。それを読んで、これくらいなら書けるんじゃないかと、読むのと書くのでは違いますけれど。それで、課長に「作家になりたいので、退職したい」と言ったんです。そうしたら、広報にまわしてやると、そこで小説を書きなさいと言われたんです。それで、作家に成れればいいでのですが、成れない場合もあるじゃないですか。そうしたら、後悔する。辞めて、一生懸命やれば成れたのに、なまじ中途半端にやったから、成れなかったんじゃないかと、そう思うのが嫌でした。
割と楽観的なんです。(作家に)成れると思っちゃうんですよね。あの時は(松本)清張さんとか、黒岩重吾さんがミステリー書いていたんです、「背徳のメス」とか、「公害もの」です。そういうのは、全部読んでいるんです。これなら、簡単に書けるってね。楽観的になった方がいいですよね。考え込んじゃうと辞められないから。11年間勤めているじゃないですか。退職金が11ヶ月分支給されるんです。共済組合に入っているから、そこからも、出るわけです。だから、一年間は大丈夫、暮らせる。一年間やれば、作家になれるだろうと、楽観的なんです。昭和35年、29歳で辞めました。


おふくろが泣いた

意外と後悔しないんですよ。口に出して言わないから、おふくろは心配していました。長男だから、せっかくいいところに勤めたのに、黙って(役所を)辞めたんです。役所に行くふりをして毎朝、暖冷房が効いていたから上野の図書館に行き、そこで書いていました。変な風に考えるんですよ、「お金がなくなった頃に、当選する」と楽観的に考えたり。落選しちゃったんですから来るはずがないのですが、当選の通知が来ないと、本当は当選してるのに.郵便局員が(当選を)知っていて、届けてくれないんじゃないかと、馬鹿なこと考えちゃうんです。
そのうち、11ヶ月分の給料がなくなっちゃってね。まだ作家に成ってなかったので、その間,ずーっと懸賞に応募したんです。何回も出していたんです。発表まで、4~5ヶ月かかるんです。その間、他のものを書いて出していたんです。繰り返しやったんですけど、全部当選しないから、お金がなくなって、どうしたもんかなと。
おふくろに、「実は辞めていたんだ」と、言いました。それから、働きに行くんだけど、三十を過ぎていたから、事務系の仕事はないですよ。上板橋のパン屋さんの運転手にいくからと言いました。しょうがないんだよね。行くって決めちゃったから。運転手というのは、住み込みだから、リュックサックにいろんなものを詰め込んで。ただ、おふくろは泣きました。長男だからね。
当時の運転手は日給月給だから、日給五百円ですよね。だから、30日勤めても、一万五千円。まだ、32歳の頃かな。わりとまだ楽観的なんですよね。40、50(歳)だったらどうしようもないですよね。


オール讀物新人賞、江戸川乱歩賞、そして総理大臣賞を受賞

昭和38年に文藝春秋のオール讀物の新人賞をもらったんです。この賞は短編集だから、本を書けっていう注文は来ない。短編集しか書けないんじゃないかと、思われていたので、それでまた、江戸川乱歩賞に応募したんです。昭和40年に江戸川乱歩賞を受賞する訳ですが、当時は当選しても賞金は出ないんです。受賞第一作ということで書かせてもらえるんですが、次は注文がくるかどうかわからない。当選作は一応売れるんです。たいしたことはないんですが、一万二千(部)くらいですかね。一万二千部の印税はもらった訳ですね。今は五百万とか一千万の賞金が出ますが、あの頃は何も、もらえなくって、印税だけくれるんです。普通10パーセントですが、乱歩賞は当時は8パーセントでした。
受賞第一作はスパイ小説「D機関情報」。友達に新聞社の社員がいたんですよ。
有名な人ですがね。笠信太郎という人がいて、その人がスイスで、終戦工作をやったんですよ。今、大磯にいるから会いに行こうということで話を聞いて書いたんですね。いい考えだと思っていたんです。ところが、それが結局、売れなくてね。編集者が来て、「売れませんね」と言って「初版、三千五百刷ったんだけど、まだ売れ残っていますと言われ」、しょうがないなと。また、お金がなくなっちゃったんですね。
その時、新聞に広告が出ていたんですよ。21世紀にふさわしい、小説、音楽と評論とかなんとか。佐藤栄作首相の時でした。募集要項は21世紀の日本にふさわしい小説ということで、ミステリーとは書いていない。小説の審査員は石原慎太郎さん、宮本百合子さん、芹沢光治良さんでした。政府が考えている21世紀を意識し、審査員の本を読んで、それにあわせて書いたら当選しちゃった。未来の日本は明るい、世界に貢献するという風に書いたんです。当選はしたものの、(ミステリーではないので)忸怩(じくじ)たるものがありました。総理大臣賞を書いて、五百万円もらったんですけどね。昭和41年でした。半分はおふくろにやっちゃって、半分を持って家を出たんです。小さい家にいたので書きにくいんです。代田橋に一部屋ですよ、マンション借りて。


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富士通サービスロボット「enon」

ロボットは次のステージへ、enon。an Exciting Nova On Network エノン

2007 国際ロボット展 終了しました。レポート掲載中。

西村京太郎記念館

湯河原町宮上46-62
Tel:0465-63-1599
営業時間 午前9時~午後4時30分まで(入館は午後4時まで)
定休日:毎週水曜日
(但し、水曜日が休日にあたる場合は、その翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)
公式ホームページ:http://www.i-younet.ne.jp/~kyotaro/